普田 凡八
(ふだ ぼんぱち)
地方から出てきた気のいいあんちゃん。
都会に就職したものの
田舎育ちの性格が都会に合わず
けっこう本気で病んでしまっていた。
心はすさみ、生活は荒れ、気力もなく
アパートの一室でゴミ袋にまみれていた。
特殊清掃の特番で見るような
孤独死する独身男性の部屋みたいだった。
むしろ、それそのものの光景だった。
今まさに人生の幕が下りようとしていた時
死にたくない一心で玄関のドアを開ける
転がり落ちたアパートの階段の下で
双面にすくわれた過去を持つ。
冗談を言うことも多く気さく。
(冗談しか言わないことも・・)
常識ないことを憎むが
常識ない人を憎んではいない。
罪を憎んで人を憎まずを
地で行く熱き魂の持ち主でもある。
おうお前ら、今日も非常識を生きてるか?
いいよなノー天気なヤツは
悩みとかないんだろうな。
まあいいや。
お前ら白黒つけるの好きか?
好きだろ!
はっはー図星か?
おいおい、そんな顔すんなよ~
そうだ、、、じゃあ
じゃあ白黒つけないと
何もできないのか?
何もできないって
そんなの決めつけていいのか?
カラにこもって自分の限界を決めて
白黒のモノクロの世界に
閉じこもっていてもいいのか?
「ダメだろ。」
と言いてえとこだが
それはいいか悪いかの話じゃねえ。
誰でも最初はそんなもんだ
自分の世界ってのは決まってんだよ。
誰でも最初の世界は白黒だ。
自分の心の中だけの
クソ狭い白黒の世界だ。
そいつにとって白だか黒だか
自分にとっての小さい目線での
善か悪かってな具合にしか世界は見えねえ。
誰でもな。
ちっちゃくて
笑っちまうだろ?
でも決まってるんだ。
未来ってのはもう決まってるんだよ。
一生懸命生きたらな!
でっけえあっちいハートを
持ったお前になれるって
決まってんだよ。
笑っちまうようなアホみてえな自分を
超えていけるって約束されてるんだよ。
白黒の世界をつきぬけて
心も人生も色鮮やかに染め上げる
それこそがお前の生き方だって
もう決まってんだよ。
いつまでも白だ黒だなんて
くだらねえこと言ってんじゃねえ。
かけぬけて行けよ
お前のスタートラインをな。
つきぬけてみせろよ
お前の小せえモノクロ世界をな。